コトノハオウコク
こんな世の中に心象スケッチなんというものを、大衆めあてで決して書いている次第でありません。全くさびしくてたまらず、
美しいものがほしくてたまらず、ただ幾人かのかんぜんな同感者から『あれはそうですね』というようなことを、
ぽつんといわれる位がまずのぞみというところです(宮沢賢治)
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題詠100首blog2007投稿歌
001:始
もう何も始まらなくていい春をやりすごすだけ陽だまりの猫

002:晴
晴れた日のいちばん綺麗な青だけを切り抜いて貼りたい場所がある

003:屋根
赤緑オレンジの屋根あたたかな小海線からみるトイタウン

004:限
冬期限定最後のラミーがポケットでやわらかくなるまでのうたたね

005:しあわせ
ささやかな不安は一時預かりに普通電車はしあわせの地へ

006:使
使用済み18きっぷはこの本のここのページに眠らせておく

007:スプーン
窓の外をトフスとビフスがスプーンをかかげて跳ねる影が通った

008:種
アボカドの種の在るべき空間にレモンをしぼるうすいかなしみ
 
009:週末
週末の記憶をあたためなおすためホットミルクにラム酒は多め

010:握
手を離すための握手をするときは雪か桜が降るものらしい

011:すきま
文庫本一冊抜いたすきまからチリンガ・リーン!と弔いの鐘

012:赤
赤い目のままでウインクするような言葉を探し巡る網の目

013:スポーツ
和田誠表紙の本を詰め込んだスポーツバッグはもうないけれど

014:温
体温の上がらぬ休み時間にはトラルファマドール星ですごした

015:一緒
パンクチュアルな意味においてはさようならずっと一緒に歩くとしても

016:吹
ホラ吹きのお茶目おやじがまた増えて天国はさぞ楽しいだろう

017:玉ねぎ
玉ねぎに刻み込まれる"So it goes"カレーとはまあそういうものだ

018:酸
わが班の硫酸銅にアイスナインと名付けたきみの今が気がかり

019:男
よくやった男がひとり旅立ってただ鳥かごの扉は揺れる

020:メトロ
午前二時メトロノームの点滅を追い越してゆく動悸アレグロ

021:競
眠っても眠りきれない夜が明けて夢の競演観る夢の中

022:記号
美しいト音記号が描けたので音符のことは忘れてしまった

023:誰
誰かさんに笑われたくてさいごまで残した夢を今日葬った

024:バランス
またしても青いしっぽに裏切られバランス崩す梅雨寒の夜

025:化
無化調の鶏ガラスープの素を買ういまさらなことまみれの日々に

026:地図
白地図をクリックひとつで塗る指と色鉛筆を恋しがる耳

027:給
クレームと間違い電話ばかり来る日は給茶機も機嫌が悪い

028:カーテン
カーテンはまだ閉じておく金の陽がかたむき消えるまであとすこし

029:国
半疑問形の応酬コロンの香下校ラッシュのホームは異国

030:いたずら
余白さえあればいたずら書きをする癖いまもほらこんな戯言

031:雪
夜半過ぎ仕事を終えて塩バニラ目を閉じ食めば雪原に跳ぶ

032:ニュース
生きているひとのニュースは悲しくて訃報ばかりを丹念に読む

033:太陽
あのころはプール帰りの肩に降る太陽も雨も温かだった

034:配
配られたカード大事に持ったまま終盤となるゲームはいつも

035:昭和
クリスピークリームドーナツ待ちながら昭和話の咲く雨の午後

036:湯
あたたかく透明なものあふれさせ濁る想いを沈める湯船

037:片思い
片思い経由ではない案件の渡れぬ橋はもう要りません

038:穴
その穴の奥に住んでもいいですか 暗い舞台のハミングバード

039:理想
棚に上げ自然発酵させていた理想と義理はたしかこのへん

040:ボタン
刺繍入りくるみボタンをひとつだけ残しあの日のブラウス捨てる

041:障
小一時間当たり障りのない言葉さがし続けて理事会終わる

042:海
海に棲むのがつらいウミガメの歌をつくった 誰か歌って

043:ためいき
ためいきの合唱隊を抜け出してスケジュール帳開けば独り

044:寺
騒音寺のライブ帰りにいつも会う猫をひそかに騒(gaya)と名づける

045:トマト
稲妻と冷やしトマトと黒ギネスどこもへ行かぬ夏を飲み干す

046:階段
死んでゆく脳細胞とおにごっこ捕まらぬよう夏の階段

047:没
日没を待ちきれなくてあちこちで花火はじまる七月二十日

048:毛糸
真夏日に余り毛糸を取り出して編むキャスケット混沌(カオス)1号

049:約
だれひとり覚えていない約束を果たして眠るこの夜の幸

050:仮面
玄関の仮面置き場が暗いから僕もあの子もたまに間違う

051:宙
バーチャルな敵と戦うヒーローはもう宇宙へは帰らぬらしい

052:あこがれ
あこがれの骸つないだ日常は欲しくないからあこがれておく

053:爪
流星の下で爪弾くアルペジオ生まれ変わってアルゴルで聴く

054:電車
とりどりの携帯順に閉じられてなにごともなく電車は駅へ

055:労
労いの声は届かず小走りに派遣さんから母に戻るひと

056:タオル
ロゴ入りのタオルをしまう引き出しのマイ夏フェスは年々豪華

057:空気
宿題はできましたかと空気まで秋の香りと虫の音連れて

058:鐘
新築の校舎の上を鐘の音はうろこ雲までクロールでゆく

059:ひらがな
こみいった話になるとひらがなの返事しかせぬ彼の処世術

060:キス
錆びついた夏の扉が開きそうで青い日傘で待つキスの雨

061:論
ひなげしの種を収穫した日には汎心論をすこし信じる

062:乾杯
とっておきのすいかジュースで乾杯を台北からの風は虹色

063:浜
そしてまた22世紀の砂浜に眠るさだめのものが生まれる

064:ピアノ
降りておいでコトダマオトダマひとりきりピアノにむかうひとの背中に

065:大阪
いくつめの大阪の夜ミナミとは必然が呼ぶ偶然の街

066:切
切ないも幸せのうち 口癖は呪文となって未来を縛る

067:夕立
夕立に冷まされてゆくアスファルト再び熱くなるまで眠れ

068:杉
痩せ土と豊かな水に育まれ縄文杉は世紀をまたぐ

069:卒業
卒業しそびれたものをひきずって歩く初冬の星の明るさ

070:神
八百万神様たちの何人がヲチしているかこのヤフオクを

071:鉄
引かれずに弾かれる鉄の声響きサキタハヂメはあくまで真顔

072:リモコン
リモコンが行方不明のひと夏を教育テレビだけ観て過ごす

073:像
添付する画像と愛はあくまでも軽くしておく伝えすぎぬよう

074:英語
片言の英語を交わし火を貸した赤の広場の少女の今は

075:鳥
まぼろしのドードー鳥とかけっこをしているだけだった20代

076:まぶた
何を待つまぶたと爪をあざやかに染めた老嬢ひとりベンチに

077:写真
五年分の写真を抱いた眠り姫FlowerPowerよ目覚めておくれ

078:経
100年を経て繰り返す悲喜劇のぼくは乞食かそれとも娼婦

079:塔
レイキャビクの光の塔にぼくはまだ行けないマインドゲームのさなか

080:富士
窓際でのばすアンテナ海越えのFM富士の電波探して

081:露
高く舞えアオスジアゲハ朝露にさなぎの殻が光る夜明けを

082:サイレン
水曜日午前三時のサイレンス岩になりたいなれない 朝だ

083:筒
青と黄の小鳥さえずる封筒にコウモリめいた手紙を詰める

084:退屈
ポケットの中こなごなになってゆくチョコの銀紙ほどの退屈

085:きざし
見えぬよう深くうずめておいたのにあやういものが発芽のきざし

086:石
石ころ帽をかぶったように誰からも素通りされる一日だった

087:テープ
20年眠るテープを揺り起こすのにふさわしい冬の前日

088:暗
暗闇は古いともだち泣き顔も嫉妬も傷も奴にあずけた

089:こころ
金麦と待ってたのにな 言えぬままこころたたんだ夏遠ざかる

090:質問
愛と恋と情の区別のつかぬひとにしてはいけない質問がある

091:命
生命線の濃さと長さに惚れたから嫁に来てくれとか言われても

092:ホテル
深夜ひとりホテルの部屋の天井に投げ上げてみる丸い言い訳

093:祝
祝杯のためのグラスはターコイズに決めた そろそろ磨いておこう

094:社会
魂の声はおもちゃのテルミンに任せて戻る大人の社会

095:裏
メールではしゃべりすぎるね裏の裏が表ではないことまでわかる

096:模様
詠むことはこぼれた想いうつしとる心模様のマーブルアート

097:話
「話しかけられたら返事しなさいよ」受信簿に住む美川憲一

098:ベッド
永遠に誰かのものでいることのできぬかなしみころがすベッド

099:茶
ウォータールーの夕陽色した紅茶にはミルクと甘い記憶を溶かす

100:終
長い長いおとぎ話が終わるときまとめて歳をとろうとおもう




今年もぎりぎりになってしまった
好きな音楽や本の関連が半分以上
あとは昭和を懐かしんだりぼやいたり
あいかわらず相聞歌がない。。。

里坂季夜 / 題詠100首blog投稿歌一覧 / 12:37 / comments(0) / trackbacks(1)


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Rummy  ラムレーズンのみずみずしいおいしさ
【Before】 ルミーではなく「ラミー」だよ。 ラムレーズンのラムから名付けたのかな。 濃いピンクに、グリーンのマスカットがいい感じだよ、ラミーちゃん!【After】 しっとりとやわらかいガナッシュチョコに、みずみずしいラムレーズンが入っている。 チョコ&洋酒
| どんな味かな。Before After | 2007/12/20 11:48 PM |


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