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コトノハオウコク
こんな世の中に心象スケッチなんというものを、大衆めあてで決して書いている次第でありません。全くさびしくてたまらず、 美しいものがほしくてたまらず、ただ幾人かのかんぜんな同感者から『あれはそうですね』というようなことを、 ぽつんといわれる位がまずのぞみというところです(宮沢賢治) 遅刻ぎみですが なんとか完走できた・・・のでしょうか だったら嬉しいのですが 今年は予想外のことが集中して 一度はあきらめたのですが 100首詠めてよかったです 五十嵐様いつもありがとうございます 拙い歌を読んでくださったみなさまも 参加されたみなさまお疲れさまでした 楽しかったです 051:言い訳 うつくしい言い訳ひとつおもいつく使ってみたい踏みはずそうか 052:縄 八ヶ岳・沖縄・台北すこしだけ星が近くに降りてきた場所 053:妊娠 花粉症は妊娠すれば治るよと口説かれていた遠い三月 054:首 お姫様の絵を描くときはたのしみに最後にとっておく首飾り 055:式 キオスクで朝刊を買い二両目の座席で開く月曜の儀式 056:アドレス チャーリーの空き部屋アドレス近頃はコメント通知メールが埋める 057:縁 縁側でおもいだす日も遠くないおとぎ話はクライマックス 058:魔法 解けかかる魔法こっそりかけなおす呪文なくして木枯らしの中 059:済 よそみとか寄り道ばかりしてるうちぼくらの番は済んでしまった 060:引退 びしょぬれのスポニチ覗きあぶさんの引退を知る台風前夜 061:ピンク 明け方の野良猫二匹命名はピンクとフロイド 口笛で呼ぶ 062:坂 上り坂どこまで続くゆるやかに先のみえないしあわせもある 063:ゆらり 天井から答えの出ない問いかけがゆらりと降りてくる午前四時 064:宮 ふくらんでしぼんで揺れて最期まで龍宮城のクラゲでいよう 065:選挙 選挙カーの窓から鵺が手を振って過ぎる初秋の駅前通り 066:角 シリウスとベテルギウスと むかしきみに教わったのに冬の三角 067:フルート 牧神のフルートに似たかたちしてひろがってゆくかなしい予感 068:秋刀魚 ぎんいろの陽射しちいさな虹になる秋刀魚の腹にしゃぼんの泡に 069:隅 あれやこれ隅に押しやり走る日々せまくよごれてゆくマイルーム 070:CD 晩秋にひとのかたちのあやかしを想いつつ聴くCD「やきいも」 ●amazon ●タワーレコード ●HMV 071:痩 有明の月を見上げて指を折る痩せてゆくのはユメミルチカラ 072:瀬戸 もうだれもぼくにさわるな生きのびた孤立路線の瀬戸電に乗る 073:マスク 内側の汚れは誰にも見せぬようぎゅっと結んでマスクを捨てる 074:肩 好ましい経年変化は深い声・体温・丸い肩の輪郭 075:おまけ リプトンのおまけスウィーツとりどりに扉に揺れるロッカールーム 026:コンビニ コンビニのレジ横チロル二つ三つ連れて帰ってデスクに灯す 027:既 既視感をたどればいつもビートルズ胸ポケットにnano空に虹 028:透明 たましいにいくら注しても音楽は透明ぼくは生まれ変われない 029:くしゃくしゃ くしゃくしゃと前髪ほぐし天をさす指は深夜に何を企む 030:牛 追伸の最後の5文字抱き上げて知らない土地で牛になりたい 031:てっぺん 一番にならなくていい宇宙にも空にも海にもてっぺんはない 032:世界 これからも世界のすべてを祝う日も呪う日もあるはず誕生日 033:冠 空想の王冠そっとかぶせたら似合い過ぎてるぼくらのキング 034:序 我怒るゆえに我あり若き日の蠍座きみの方法序説 035:ロンドン 60'sスウィンギングロンドンの風連れて駆けるVESPAを見送った夏 036:意図 楽しげなコメントの意図計りかね甘くしすぎたシナモンミルク 037:藤 夢ひとつ消えた日午後のテレビでは藤田まことが叱られていた 038:→ 言葉言葉どれが本当どれも嘘←→↑↓(left right up down)ころんで泣くな 039:広 忘れられた虹の根元の広場にはしゃぼん玉吹く少女がひとり 040:すみれ 砂に蒔くすみれの種はたちまちに見えなくなって残暑夕暮れ 041:越 ひっそりと蔓をのばして冬越しのペチュニアが咲く二月ふたたび 042:クリック 密林の狩りはあまりにあっけなくワンクリックで獲物が届く 043:係 生まれつき苦情係の道訊かれ顔らしいのでそれを愉しむ 044:わさび きゅうり・シソ・あずきときたら次はもうわさびペプシでいいんじゃないの 045:幕 着実に近づいてくる終幕を観たくないので空をみている 046:常識 常識はひとの数だけある時代モンスター用マニュアルを読む 047:警 見逃したご機嫌斜め注意報 警報がでる前に土砂降り 048:逢 きみに逢う うっかり闇に踏み込まぬようコンバースは白を選んで 049:ソムリエ ビートルズソムリエたちは置いといて大音量で聴くリマスター 050:災 たましいに悪い言葉で災いを集めて笑うひとの危うさ 001:笑 悩みなどないのでしょうと笑われて明日もこんなかんじでいこう 002:一日 あのころの一日一日を編み込んだストールいまだ五分咲きのまま 003:助 助詞ひとつ間違えただけおはなしのハッピーエンドがみえなくなった 004:ひだまり ひだまりの羊になった夢さめて指笛低く吹く羊飼い 005:調 ト短調からハ短調いつからか胸の底には春の水音 006:水玉 不揃いなあるいはお行儀良く並ぶ水玉すべて愛してしまう 007:ランチ 500円ランチセットのミニプリンほどの甘さのリップサービス 008:飾 ペレルマン博士の飾るモビールはひもでつないだ8つの宇宙 009:ふわふわ 通り雨過ぎても溶けぬ綿菓子を掲げて歩くふわふわの国 010:街 縦縞のシャツが似合うね雨の街見えなくなってやっとつぶやく 011:嫉妬 煮くずれてゆくじゃがいものしあわせを嫉妬しているグリーンピース 012:達 とびあがるほどに素敵なお知らせはいつも遅れて配達される 013:カタカナ カタカナで「ハイ。」と返事を打つひとのシナプス走るひかり何色 014:煮 とろとろと煮つめゆっくり冷やしたら朱の椀に注ぐきのうの怒り 015:型 26年後に並んで踏みましょう三日月型の木漏れ日ふたり 016:Uターン 開きそうになるたび闇へUターンまぶたの裏のグレイッシュピンク 017:解 ひとことで謎がほろほろ解けてゆく胸苦しさのあとの空洞 018:格差 ふしあわせ好きの彼女のしあわせは女性セブンの格差特集 019:ノート このミドルノートはグレイフランネル時空をひらく鍵がころがる 020:貧 悪いのは想像力の貧困であの子じゃないってやさしい詭弁 021:くちばし 敏感なくちばし持てばもうすこしうまくいくかなねえカモノハシ 022:職 看護師に教師に詩人ありえない結果ばかりの適職占い 023:シャツ 長袖のシャツにとおした手首からひじへ巻雲流れる九月 024:天ぷら 葬式でもらう賛辞や涙より美味い天ぷら食べたいな今 025:氷 水玉の瓶を背伸びで傾けてせいたかグラスに氷は五つ 題詠マラソン2005から4回目 今年もなんとか百首詠み終えました この場を設けてくださった五十嵐さま 鑑賞サイトで取り上げてくださったみなさま ありがとうございました とても楽しめたので また来年があるといいなとおもいます 091:渇 空腹と渇きをラテで退治して一直勤務あと三時間 092:生い立ち 繰り返し生い立ち語るおじさまにさしあげてみるハロウィンチロル 093:周 押し入れに眠るビクセン組み立てて外周たどるお月見しよう 094:沈黙 今きみの欲しい言葉はわかってて受信画面の青い沈黙 095:しっぽ 思春期のしっぽが跳ねてとまらない十月 天に桃色の月 Pink Moon / Nick Drake 096:複 複雑なことはなんにも話さないやさしいひとの罪を数える 097:訴 ありがちな不定愁訴は気のせいとさっとゆすいでシンクに流す 098:地下 おひさまが苦手な種類の言葉だけ茂る地下室 扉は閉じて 099:勇 朝なんか来てくれるなと願う日も勇気の苗はどこかで育つ 100:おやすみ おやすみをWEBに放つ ブラウザの闇が答える おやすみなさい http://oyasumi.tv/ 079:児 園児らの声が奏でる主旋律どんぐり踏めば装飾音符 080:Lサイズ Tシャツを着るならキッズLサイズゆるい自分に苛立つ日には 081:嵐 出る杭は打たれ花には嵐とか咲かぬ花にもつぼみのドラマ 082:研 何ひとつ生むことのない研究に費やす永い甘熟時間 083:名古屋 名古屋駅あたりに増える摩天楼もぐらのチカちゃんお元気ですか 084:球 しばらくは暇がないけどこの次の地球曜日でよければ逢おう 085:うがい フェッセンデンの宇宙のことなどおもいつつうがい薬を舌にころがす 086:恵 マシュマロを「恵」に埋めてこれでよし明日の幸in冷蔵庫 087:天使 アルペジオからとびだした虹の橋いつか天使と渡れる日まで 088:錯 見ることは愛おしむこと錯覚を溶かして描くぼくの偶像 089:減 目減りしてゆくときめきを握りしめもうすこしだけこのままでいる 090:メダル 百億のマルチカラーのメダルより光り輝く拍手の記憶 069:呼吸 隣には一夜限りのお月さま呼吸合わせて寂しさ自乗 070:籍 国籍のわからぬ迷子の少女連れ駅をさまよう午後11時 071:メール 取り戻したかったメールに返信がきている 部屋が深海になる 072:緑 揺れたのは木陰を抜ける風のせい届く言葉がみな深緑 073:寄 生き延びるための寄り道どこまでも遊び足りない円谷世代 074:銀行 「ジャスコ行こ東海銀行よってから」帰省すなわち昭和へワープ 075:量 分量を間違えたのでぼくだけの君をなくした もうすぐ冬だ 076:ジャンプ 一心に少年ジャンプ読むひとの頭上にかかる逆立ちの虹 077:横 ビンテージギターを磨く横顔をひとりじめして笑う満月 078:合図 膨らんだ月下美人が合図なく入れたのだろう夜のスイッチ 059:ごはん 炊きたての白いごはんはむすばれてリュックの中でおいしく育つ 060:郎 目を閉じて『Dead Meat』を歌うひとを小野太郎とは誰も呼ばない Friendly Fire 061:@ ?(クエスチョン)@(アットマーク)と;(セミコロン)だけで日記を書ける日がある 062:浅 黄昏の浅瀬で波にさらわれてゆく砂のようきみのあいづち 063:スリッパ 送別の品にもらったスリッパをおろす秋の夜かかとが寒い 064:可憐 この部屋の主はどういうひとですか可憐に佇むリカちゃんに訊く 065:眩 今日もまた夏日の予報あきらめをはおり眩しい陽の下をゆく 066:ひとりごと ひとりごとめいたブログにコメントがついて咳してやっぱりひとり 067:葱 こころまでしんと冷たい夜になる 条件反射で長葱を切る 068:踊 神無月霜月師走春はまだ踊るフロアの柱のむこう Copyright (C) 2004 paperboy&co. All Rights Reserved.
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