コトノハオウコク
こんな世の中に心象スケッチなんというものを、大衆めあてで決して書いている次第でありません。全くさびしくてたまらず、
美しいものがほしくてたまらず、ただ幾人かのかんぜんな同感者から『あれはそうですね』というようなことを、
ぽつんといわれる位がまずのぞみというところです(宮沢賢治)
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題詠100首blog2009投稿歌(076〜100)

076:住
友の住む宮城・近江の新米の微笑みに負け2キロずつ買う

077:屑
紙屑のようにWEBに舞う想い拾い拾われ攫われTwitter

078:アンコール
くりかえすこころの中のアンコール終わらぬうちに次がはじまる
 
079:恥
都会では迷わずゴミに出すらしい矜持も恥も使えぬ友も

080:午後
グーグルと戯れすぎた晩秋の短い午後をぱたんと閉じる
 
081:早
いつもより4時間早い快速に懐かしい顔 声はかけない
 
082:源
電源は落とさずにいるオンラインマークが点いて 消えて おやすみ

083:憂鬱
夢の中でさえ言葉を飲み込んでいるぼくがいて朝の憂鬱

084:河
オレンジの火球にのせた願いごと大河の底にいつまで眠る
 
085:クリスマス
厳かにクリスマスケーキを切り分ける昭和の父の右手の記憶
 
086:符
黒いハートぐるぐる消してヒゲつけて音符マークを末尾に添える
 
087:気分
固まったかなしい気分すりつぶしジンジャーハニーレモンに溶かす

088:編
ひとつづつ編み図のマスを埋めてゆく色鉛筆の芯のたしかさ

089:テスト
これは何のテストだろうか不運など軽くふうんとやりすごすべし
 
090:長
長く長くのばした声が息だけになる瞬間をリピートで聴く
 
091:冬
永遠にみていたかった夢さめて冬色の空泳ぐ三日月
 
092:夕焼け
いつかみんなひとりっきりでそこへゆく夕焼けあかくあかくさびしい

093:鼻
目をつむり耳もふさいだそれなのに鼻が知らせる冷たい夜明け

094:彼方
すぐそこにみえてとどかぬ何光年彼方のひかりきみの孤独は
 
095:卓
ありがたき「今日の言葉」が沁みすぎて一枚破る卓上カレンダー
 
096:マイナス
ニセ科学しかも流行りも過ぎたのでマイナスイオン求めて海へ
 
097:断
気づかないふりしていよう油断したきみの背中がこぼした本音
 
098:電気
壊れかけた電気羊のことばかり考えていた愛しい時代

099:戻
WHEN I'M SIXTY FOUR 今よりももっと一人に戻っていたい

100:好
好き勝手ばかりの一生だったねと言われるだろうぼくの終わる日



 
 
里坂季夜 / 題詠100首blog投稿歌一覧 / 23:58 / comments(0) / trackbacks(0)


題詠100首blog2007投稿歌
001:始
もう何も始まらなくていい春をやりすごすだけ陽だまりの猫

002:晴
晴れた日のいちばん綺麗な青だけを切り抜いて貼りたい場所がある

003:屋根
赤緑オレンジの屋根あたたかな小海線からみるトイタウン

004:限
冬期限定最後のラミーがポケットでやわらかくなるまでのうたたね

005:しあわせ
ささやかな不安は一時預かりに普通電車はしあわせの地へ

006:使
使用済み18きっぷはこの本のここのページに眠らせておく

007:スプーン
窓の外をトフスとビフスがスプーンをかかげて跳ねる影が通った

008:種
アボカドの種の在るべき空間にレモンをしぼるうすいかなしみ
 
009:週末
週末の記憶をあたためなおすためホットミルクにラム酒は多め

010:握
手を離すための握手をするときは雪か桜が降るものらしい

011:すきま
文庫本一冊抜いたすきまからチリンガ・リーン!と弔いの鐘

012:赤
赤い目のままでウインクするような言葉を探し巡る網の目

013:スポーツ
和田誠表紙の本を詰め込んだスポーツバッグはもうないけれど

014:温
体温の上がらぬ休み時間にはトラルファマドール星ですごした

015:一緒
パンクチュアルな意味においてはさようならずっと一緒に歩くとしても

016:吹
ホラ吹きのお茶目おやじがまた増えて天国はさぞ楽しいだろう

017:玉ねぎ
玉ねぎに刻み込まれる"So it goes"カレーとはまあそういうものだ

018:酸
わが班の硫酸銅にアイスナインと名付けたきみの今が気がかり

019:男
よくやった男がひとり旅立ってただ鳥かごの扉は揺れる

020:メトロ
午前二時メトロノームの点滅を追い越してゆく動悸アレグロ

021:競
眠っても眠りきれない夜が明けて夢の競演観る夢の中

022:記号
美しいト音記号が描けたので音符のことは忘れてしまった

023:誰
誰かさんに笑われたくてさいごまで残した夢を今日葬った

024:バランス
またしても青いしっぽに裏切られバランス崩す梅雨寒の夜

025:化
無化調の鶏ガラスープの素を買ういまさらなことまみれの日々に

026:地図
白地図をクリックひとつで塗る指と色鉛筆を恋しがる耳

027:給
クレームと間違い電話ばかり来る日は給茶機も機嫌が悪い

028:カーテン
カーテンはまだ閉じておく金の陽がかたむき消えるまであとすこし

029:国
半疑問形の応酬コロンの香下校ラッシュのホームは異国

030:いたずら
余白さえあればいたずら書きをする癖いまもほらこんな戯言

031:雪
夜半過ぎ仕事を終えて塩バニラ目を閉じ食めば雪原に跳ぶ

032:ニュース
生きているひとのニュースは悲しくて訃報ばかりを丹念に読む

033:太陽
あのころはプール帰りの肩に降る太陽も雨も温かだった

034:配
配られたカード大事に持ったまま終盤となるゲームはいつも

035:昭和
クリスピークリームドーナツ待ちながら昭和話の咲く雨の午後

036:湯
あたたかく透明なものあふれさせ濁る想いを沈める湯船

037:片思い
片思い経由ではない案件の渡れぬ橋はもう要りません

038:穴
その穴の奥に住んでもいいですか 暗い舞台のハミングバード

039:理想
棚に上げ自然発酵させていた理想と義理はたしかこのへん

040:ボタン
刺繍入りくるみボタンをひとつだけ残しあの日のブラウス捨てる

041:障
小一時間当たり障りのない言葉さがし続けて理事会終わる

042:海
海に棲むのがつらいウミガメの歌をつくった 誰か歌って

043:ためいき
ためいきの合唱隊を抜け出してスケジュール帳開けば独り

044:寺
騒音寺のライブ帰りにいつも会う猫をひそかに騒(gaya)と名づける

045:トマト
稲妻と冷やしトマトと黒ギネスどこもへ行かぬ夏を飲み干す

046:階段
死んでゆく脳細胞とおにごっこ捕まらぬよう夏の階段

047:没
日没を待ちきれなくてあちこちで花火はじまる七月二十日

048:毛糸
真夏日に余り毛糸を取り出して編むキャスケット混沌(カオス)1号

049:約
だれひとり覚えていない約束を果たして眠るこの夜の幸

050:仮面
玄関の仮面置き場が暗いから僕もあの子もたまに間違う

051:宙
バーチャルな敵と戦うヒーローはもう宇宙へは帰らぬらしい

052:あこがれ
あこがれの骸つないだ日常は欲しくないからあこがれておく

053:爪
流星の下で爪弾くアルペジオ生まれ変わってアルゴルで聴く

054:電車
とりどりの携帯順に閉じられてなにごともなく電車は駅へ

055:労
労いの声は届かず小走りに派遣さんから母に戻るひと

056:タオル
ロゴ入りのタオルをしまう引き出しのマイ夏フェスは年々豪華

057:空気
宿題はできましたかと空気まで秋の香りと虫の音連れて

058:鐘
新築の校舎の上を鐘の音はうろこ雲までクロールでゆく

059:ひらがな
こみいった話になるとひらがなの返事しかせぬ彼の処世術

060:キス
錆びついた夏の扉が開きそうで青い日傘で待つキスの雨

061:論
ひなげしの種を収穫した日には汎心論をすこし信じる

062:乾杯
とっておきのすいかジュースで乾杯を台北からの風は虹色

063:浜
そしてまた22世紀の砂浜に眠るさだめのものが生まれる

064:ピアノ
降りておいでコトダマオトダマひとりきりピアノにむかうひとの背中に

065:大阪
いくつめの大阪の夜ミナミとは必然が呼ぶ偶然の街

066:切
切ないも幸せのうち 口癖は呪文となって未来を縛る

067:夕立
夕立に冷まされてゆくアスファルト再び熱くなるまで眠れ

068:杉
痩せ土と豊かな水に育まれ縄文杉は世紀をまたぐ

069:卒業
卒業しそびれたものをひきずって歩く初冬の星の明るさ

070:神
八百万神様たちの何人がヲチしているかこのヤフオクを

071:鉄
引かれずに弾かれる鉄の声響きサキタハヂメはあくまで真顔

072:リモコン
リモコンが行方不明のひと夏を教育テレビだけ観て過ごす

073:像
添付する画像と愛はあくまでも軽くしておく伝えすぎぬよう

074:英語
片言の英語を交わし火を貸した赤の広場の少女の今は

075:鳥
まぼろしのドードー鳥とかけっこをしているだけだった20代

076:まぶた
何を待つまぶたと爪をあざやかに染めた老嬢ひとりベンチに

077:写真
五年分の写真を抱いた眠り姫FlowerPowerよ目覚めておくれ

078:経
100年を経て繰り返す悲喜劇のぼくは乞食かそれとも娼婦

079:塔
レイキャビクの光の塔にぼくはまだ行けないマインドゲームのさなか

080:富士
窓際でのばすアンテナ海越えのFM富士の電波探して

081:露
高く舞えアオスジアゲハ朝露にさなぎの殻が光る夜明けを

082:サイレン
水曜日午前三時のサイレンス岩になりたいなれない 朝だ

083:筒
青と黄の小鳥さえずる封筒にコウモリめいた手紙を詰める

084:退屈
ポケットの中こなごなになってゆくチョコの銀紙ほどの退屈

085:きざし
見えぬよう深くうずめておいたのにあやういものが発芽のきざし

086:石
石ころ帽をかぶったように誰からも素通りされる一日だった

087:テープ
20年眠るテープを揺り起こすのにふさわしい冬の前日

088:暗
暗闇は古いともだち泣き顔も嫉妬も傷も奴にあずけた

089:こころ
金麦と待ってたのにな 言えぬままこころたたんだ夏遠ざかる

090:質問
愛と恋と情の区別のつかぬひとにしてはいけない質問がある

091:命
生命線の濃さと長さに惚れたから嫁に来てくれとか言われても

092:ホテル
深夜ひとりホテルの部屋の天井に投げ上げてみる丸い言い訳

093:祝
祝杯のためのグラスはターコイズに決めた そろそろ磨いておこう

094:社会
魂の声はおもちゃのテルミンに任せて戻る大人の社会

095:裏
メールではしゃべりすぎるね裏の裏が表ではないことまでわかる

096:模様
詠むことはこぼれた想いうつしとる心模様のマーブルアート

097:話
「話しかけられたら返事しなさいよ」受信簿に住む美川憲一

098:ベッド
永遠に誰かのものでいることのできぬかなしみころがすベッド

099:茶
ウォータールーの夕陽色した紅茶にはミルクと甘い記憶を溶かす

100:終
長い長いおとぎ話が終わるときまとめて歳をとろうとおもう




今年もぎりぎりになってしまった
好きな音楽や本の関連が半分以上
あとは昭和を懐かしんだりぼやいたり
あいかわらず相聞歌がない。。。

里坂季夜 / 題詠100首blog投稿歌一覧 / 12:37 / comments(0) / trackbacks(1)


題詠100首blog2006投稿歌
001:風
駅前のブルースハープ少年にぬるい風吹く 答はきっと

002:指
水底の闇にまぎれて焦げたのは尾鰭の先かそれとも小指

003:手紙
「手紙ってきんちょうするよ」10歳のレターセットを購いて言う

004:キッチン
真夜中のキッチン話しかけるべきひともいなくてラム・チャイを漉す

005:並
共感のレベル未満のコトノハを並べようやく眠れそうです

006:自転車
パンクした自転車を押すあの曲を今あの曲をすぐに聴きたい

007:揺
振り切れぬままだからいい空を見てつま先ついて揺らすブランコ

008:親
親しげにファーストネームちゃん付けで呼ぶ上司には連名チョコを

009:椅子
未読本置き場となった椅子二脚動く気配もないままに春

010:桜
カレンダーの大寒の字の上に貼る桜のシール特に意味なく

011:からっぽ
その下を腕いっぱいのからっぽをかかえて歩く空はただ空

012:噛
ひと思いに噛み砕かれて溶けるならいちごみるくも本望だろう

013:クリーム
脳内で生クリームを泡立てる泡立てすぎてツノもたたない

014:刻
青ネギを刻んで散らすイチローになれなくたって君は君だし

015:秘密
ささやかな秘密ならある赤坂と新大阪で ふふふ言えない

016:せせらぎ
せせらぎは潮騒になるおしゃべりなきみが無口になる帰り道

017:医
一行ですむ「医療費のお知らせ」の余白にうかぶ愁訴諸々

018:スカート
とりどりにおもわせぶりをひるがえすスカート咲いて街は花冷え

019:雨
まだどこにもたどりついてはいないのに立ち止まるたびいつも雨降り

020:信号
ゆっくりと手旗信号振るように言葉をつなぐ モ・ウ・ヤ・メ・ヨ・ウ・ヨ

021:美
ター坊の声にあわせて歌う夜美術館(ミュージアム)では何かが笑う

022:レントゲン
飲みこんだ言葉の澱がレントゲンに写らぬように はい、全部とめて

023:結
にぎりしめこらえるためのものじゃない結んでひらくちいさなこぶし

024:牛乳
ひいやりとぼくのまんなか降りてゆく牛乳 たぶんここまでは白

025:とんぼ
ギンヤンマにはできぬこと染まるまで空をなぞって舞うあかとんぼ

026:垂
なんとなくずるい気がした(気のせいさ)三角定規で引く垂線は

027:嘘
はみだした本当のことをくるみこむきれいに嘘のこげめをつけて

028:おたく
おたくとかミーハーとかにくくられるマニアの受難もしくは安堵

029:草
ほうせんかカンナサルビア百日草みんななかよく夕焼けちまえ

030:政治
ゲシュタルト崩壊なのか「政治」って文字が無意味な模様にみえる

031:寂
ペディキュアのラメがこぼした寂しさに気づかぬふりの夏のローファー

032:上海
五月闇空を流れる楽聖も微笑みそうな上海ムーン

033:鍵
蓋を開け黒鍵だけをひとしきり叩いて閉じるその蓋の黒

034:シャンプー
シャンプーを詰め替えてゆく1,2分 分になおした余生を量る

035:株
ベランダのウスベニアオイ薫りたつ五月雨の宵株分け終えて

036:組
負け組にだけ許されたささやかなしあわせ数え夜は群青

037:花びら
花びらを抱き起こしては捨ててゆく風を見ていた 今日も見ている

038:灯
傷心の首長竜と眠りたい灯台の声とどかぬ海で

039:乙女
熱くあまくやわらかくなる透きとおる 凛々しく焼かれるアルプス乙女

040:道
ヤマボウシネジバナトウバナ咲く道で雨に打たれるポケモンカード

041:こだま
こだまではなかったぼくの声だった冥王星にはなんにもなくて

042:豆
チャイニーズスープの底に光る豆 さやはちぎれてくすんだみどり

043:曲線
汗をかくデュラレックスの曲線にそってかなしい記憶を逃がす

044:飛
王様と香辛料と飛行船 モノクロ好きの部屋にある赤

045:コピー
用済みのコピー紙の束両腕に夢の骸は案外重い

046:凍
凍らせた記憶が溶けて流れ出すディスクユニオンの棚から床へ

047:辞書
きまぐれにケータイ辞書の顔文字を選ぶ なにかがさびしく笑う

048:アイドル
アイドルは星へ還った 僕たちは乱反射する海へ潜ろう

049:戦争
ゆるゆると最終戦争(アルマゲドン)はしのびこむ例えばジダンとジブリのすきま

050:萌
ハジマリのトキメキだけをコレクション萌えつきるまで埋めつくすまで

051:しずく
卓袱台のしずくのしみを消してゆく昭和81年夏の風

052:舞
囃されてみても舞えないこころだけ風にあずける老かたつむり

053:ブログ
期間限定南国フルーツグラノーラのことなどを書く夏バテブログ

054:虫
音もなくてんとう虫の背は割れてさよならまるい妄想宇宙

055:頬
この夏の浴衣を選ぶ少女らの頬はリュウキン瞳ヒマワリ

056:とおせんぼ
陽焼けした腕いっぽんのとおせんぼ乗るはずだった電車が行った

057:鏡
チャーリーの真似して鏡文字を書く欠けたまんまで満ち足りていたい

058:抵抗
無関心無抵抗かつ無愛想ときどき無邪気カクタスに花

059:くちびる
またねってそれだけ言ってくちびるをむすんだとたんあふれだす日々

060:韓
中吊りの韓流スターが今日会った唯一の笑顔そんな日もある

061:注射
注射器の中に波打つ赤い海つなげなくても生きていいかな

062:竹
ジョビジョバアよからぬものを除けるため十字架がわりに握る竹炭

063:オペラ
大輪のオペラピンクの朝顔にたしなめられてもまだ寝つけない

064:百合
空想の矮惑星に咲く百合は夕陽について一家言持つ

065:鳴
身の奥に低く休まず鳴り続くベースのリフは if/もしも/でも

066:ふたり
写メールで夕焼け空を送り合いふたりそれぞれ宵闇を待つ

067:事務
休出の事務所でひとり夏フェスに魂飛ばしFMを聴く

068:報
YouTubeロック教室偏頭痛 '06夏の報告以上

069:カフェ
上段はケイトブッシュと決めていたペンギンカフェはベッドの下へ

070:章
見慣れない校舎制服髪化粧 校章だけはまだ八稜星

071:老人
覚悟なく老人になる途中です あと何度観る『八月の鯨』

072:箱
ペシェの箱の7つの銀のてんてんがきみの星座にみえる憂鬱

073:トランプ
ヒデヨシとネズミトランプする今朝の夢さめて食むチーズトースト

074:水晶
水晶に閉じこめられた不純物この紫は誰の愁傷

075:打
打ち上げた犠牲フライのその先の高すぎる空 返信はない

076:あくび
5小節分のながぁいあくびしてツクツクボウシにおやすみを言う

077:針
待つのには飽きた頭は捨てた でもぼくはやっぱり待針だった

078:予想
予想より遅れたぶんを修正し優勝セールのレイアウトひく

079:芽
こんなにもあまいオトナになるはずの親子サラダの新芽の辛さ

080:響
リッケンの開放弦を響かせて立つひとに吹く風の眩しさ

081:硝子
磨いても傷つき曇るだけならば硝子のこころなんてもう もう

082:整
整数に切り捨てられてもきみの瞳も地球も丸いままだ よかった

083:拝
服のまま拝むかたちで眠るひとの横顔しろく撫でる満月

084:世紀
ボンダイの海からのびた虹は21世紀の空気に融けて

085:富
めいっぱい近づく富士に歓声も17インチGoogle Earth

086:メイド
梢見上げハンドメイドの万華鏡まわせば崩れ立ちあがる秋

087:朗読
いさぎよくすずしいしゅんたろわーるどを神戸浩の朗読できく

088:銀
前の惑星(ほし)の職場は週休四日制 金銀土日がお休みでした

089:無理
あしたあしたすべてはあしたそれまでは無理も道理も丸めておこう

090:匂
霧雨のやんだ日比谷に降り注ぐ甘い匂いのひかりの軌跡

091:砂糖
賛辞などシフォンケーキの粉砂糖べたつく前にいただきましょう

092:滑
ここからは直滑降でゴールまでとはいかなくてぽつぽつ歩く

093:落
それまでに決めておきたい流れ星になれるのならばどこへ落ちよう

094:流行
ふがいないやいやいやぁと流行りうた今日のメンツにあわせて歌う

095:誤
誤作動の記憶はシュレッドして捨てるあふれた屑を押し込みながら

096:器
パパリンコグラスは今も食器棚二段目で待つきみの左手

097:告白
告白は目からこぼれるさよならは鼓膜にしみるつがいの記憶

098:テレビ
昔観た深夜テレビの吹替版ジュリーの「鬼火」はあれ一度きり

099:刺
刺繍糸4本どりでざっくりと埋めてゆく日々かさねて冬へ

100:題
邦題は「ひなたぼっこが俺の趣味」鼻歌チャートの一位揺るがず



ぎりぎり完走でした
それにしても自分にしか意味のわからない
セルフセラピー的な歌が多いこと

里坂季夜 / 題詠100首blog投稿歌一覧 / 02:42 / comments(0) / trackbacks(0)




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